目指しているもの

ブログを始めよう始めようと思いつつ、すっかり遅くなってしまいました。
最初のエントリーなので会社の目指しているものを書きたいと思います。

僕はトライアスロンが大好きで、
今年も五島長崎国際トライアスロン大会に行ってきました。
トライアスロンは泳いで、自転車に乗り、走るという
3種目をこの順番でいっぺんにやる競技です。
距離は大会によって異なりますが、この五島列島の大会では
3.8㎞泳ぎ、180.2㎞自転車に乗って、最後にフルマラソン42.2kmを走ります。

トライアスロンが「もう、めっちゃ楽しい!!」ということはまた今度書くとして、
これだけの距離(合計226.2km)のイベントを運営するとなると、
ボランティアや、地元の方々の協力が欠かせません。
しかも、大会は朝7時にスタートして夜10時まで大会は続きます。
因みに今年の参加者数は参加者は961人で、ボランティアは約3,000人です。
本当に地元の方々の圧倒的な善意の上に成り立っています。

この参加者とボランティアの数の比率は、
同じ距離のトライアスロンであれば、他の大会でも大体同じで
参加者の2〜3倍のボランティアの方々に支えられています。
参加者が千人程度というのは、競技がマニアックだからと言うわけではなく、
海で泳ぐので、もしマラソンみたいに1万人が一斉に泳いだら、
サケの遡上みたいになってしまって、みんな溺れてしまうからです。

トライアスリートの間では、
ボランティアをはじめ、大会の運営に関わって下さっている方々、
また交通規制などに協力して下さる地元の方々に深い感謝の気持ちがあります。
参加した選手のブログなどを見ていると、
必ずと言っていいほど感謝の気持ちが書かれています。

ただ、僕は「本当に気持ちだけでいいのか」とずっとモヤモヤしていて、
それは他の参加者も同じだと思います。
宿泊費や食事、観光したりして、地元にお金を落とすようにしていますが、
大部分の地元の方は、ホテルや商店を経営しているワケではありません。
税収となって回り回って地元に還元されたとしても、本当に微々たるものです。
それどころか、逆に大会の運営は参加費だけでは賄えないほど莫大で、
運営費の一部は税金が、私をはじめ外からきた選手のために使われています。

一方でどの大会でも地域を挙げて、大会を盛り上げてくれます。
受付の時にゼッケン番号と一緒に、選手一人一人に
地元の小学生の応援メッセージが絵と一緒に入っていたり、
真夏の暑い中、沿道の老人ホームおじいちゃん、おばあちゃんが
車椅子にのって応援してくれます。

そんな地元の方々に何か、少しでも恩返しができないかと思い、起業しました。
Photolystは地元の方々がスマートフォンで撮影した写真を、
直接参加者に販売できるサービスです。
写真が売れると撮影した地元の方の利益になる仕組みです。
(売れなくても出品料は無料なので、お金がかかることはありません。)

最近はスマートフォンのカメラも高性能になっているので、
十分いい写真が撮れます。
また、参加者も買った自分の写真を額に入れて飾るというよりも、
SNSやブログで共有して、パソコンやスマートフォンで見るので、
一番重要なのは、画質よりもシーンです。

10時間以上のトライアスロンともなると、
海で溺れかけ、雨の中自転車を漕ぎ、体力の限界どころか、限界を超えて走り、
選手一人一人にそれこそ1年分ぐらいの喜怒哀楽や、色んなドラマが起こります。
それは、カメラマンが景色のいいポイントだけで撮影するよりも、
選手のそばで応援する地元の方々だからこそ撮影できるシーンがあります。

それは何気なく撮った、心が折れて夕日の中歩いているシーンであったり、
あるいは再び走り始める後ろ姿かもしれません。
そんな写真を選手が買い、SNSで共有し、
その大会に出たいと思う人が来年大会にエントリーする。

こうして、選手は思い出の写真を手に入れることができ、
地元の方々は写真の売上があり、
大会の主催者はSNSで共有されることによって宣伝となる、
そんな、『みんなが幸せになる仕組み』を作りたいと考えています。

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